フィラメントは湿気に弱い……
そのような知見が、3Dプリンターユーザーに広く認知されるようになってきました。
湿気対策を怠ると、糸引きや、最悪の場合にノズル詰まりを起こす可能性があります。
今回は、吸湿してしまったフィラメントを復活させるフィラメントドライヤーを2機種を、比較しながらレビューします。
※SUNLU FilaDryer S2はサンステラ様からご提供いただきました
スペック比較
こちらがスペックの比較表です。
製品名 | Easdry | FilaDryer S2 |
メーカー | EIBOS | SUNLU |
外観 | ||
本体:幅 × 奥行 × 高さ | 225 × 103 × 225mm | 274 × 118 × 265mm |
重さ | 1kg | 1.2kg |
スプールサイズ | 径220mm × 幅72mm | 径210mm × 幅85mm |
温度設定範囲 | 40~65℃ | 35~70℃ |
温度調節 | 無段階(アナログ) | 1℃刻み(デジタル) |
タイマー機能 | ー | ✓ (最長99時間) |
湿度表示 | ✓ | ✓ |
温度表示 | ー | ✓ |
購入先 | Amazon | サンステラ公式で価格を確認 |
SUNLU FilaDryer S2はサンステラ公式サイトにて購入可能です。
ホワイトカラーも選択可能。
※Amazonは公式販売は見つからず(2022.9現在)
EIBOSの特徴 シンプルで低価格
EIBOS Easdryの特徴はシンプルな点に尽きます。
操作系は「電源」と「温度調節のツマミ」のみ、表示は湿度計だけです。
その分、扱いやすく、価格も抑えられています。
- 低価格
- シンプルな操作系
- ファンにより湿気が籠もらない
一方、あともう少し、という点もあります。
空気循環のため、小型のファンが付いています。
特別うるさくはないですが、一緒の部屋で寝る場合は気になる方もいると思います。
昼間に使うか、扉を一枚挟めば気になりません。
温度設定は回転式のツマミを回して行うのと、湿度計しか付いていないため、正確な温度が分かりません。
このあたり、気になる方は、別途温度計を購入することになります。
個人的には、ざっくりの温度でも、特に困ったことはありません。
タイマー機能は無いと不便です。
こちらは別途タイマーコンセントを買うことで解決します。
私はパナソニックのWH3111WPと組合せて使用中です。
SUNLUの特徴 高機能で静か
中はシンプルな構造。
白い部分がヒーターで、フィラメント円周に沿って配置されており、均一に温めることができます。
SUNLUのFilaDryer S2は高級機種というだけあり、高機能です。
- 1℃刻みで温度設定が可能
- タイマー機能付き(最長99時間)
- 設定状態がわかりやすい
- 温度と時間のプリセットあり(PLA、ABS、TPU、PTGE……)
- ファンレスで静か(無音)
- ベアリング付きでスムーズな送り出しが可能
ネックは価格だけです。
機能的にはこれといった欠点はありません。
フィラメントドライヤーは一度買ってしまえば、長く使うことができます。
思い切って良いモノを買ってしまうのもありかと思います。
3Dプリント中に使用した場合は、プレヒート効果があるそうです。
メーカーの説明そのままだと、
— 【3Dプリンター】㈱サンステラ公式【1万フォロワーありがと】 (@sunstella_3d) August 8, 2022
「プリヒートすることで応力が軽減され、造形精度が良くなる」とのことでした!
実際、ドライボックスを動かしながらの造形のほうが、PolyBox(防湿ケース)よりもきれいに仕上がる傾向にあります。具体的な数値ではないので参考程度ではありますが・・・・。
フィラメント乾燥で糸引きが改善
フィラメント乾燥が実際に効果があるものかを実験しました。
結果、効果は覿面です。
後処理の手間を考えると、しっかり乾燥させて使いたいですね。
結論:予算に余裕があればSUNLU
予算に余裕があれば、やはりおすすめは高機能なSUNLUになります。
EIBOSでも乾燥自体は問題なくできます。
多少機能を削っても費用を抑えたい方にはオススメです。
↓少し高いがAmazon発送のものもある
フィラメントドライヤーは乾燥剤の復活にも使えるので、1台は持っておくことをおすすめします。
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