【3Dプリンター】作品の幅が広がるTPUフィラメント

3Dプリンター
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FDM式の3Dプリンターで使用できる柔軟性がある素材TPUフィラメント についてご紹介します。

フィラメントは株式会社サンステラ様より提供いただきました。

TPUフィラメントは柔軟性のある材料

FDM式3Dプリンターと言えばPLAですが、柔軟性のある材料の代表としてTPUがあります。
TPUはエラストマーの一種です。
“Thermoplastic Polyurethane”の略で 訳すと 熱可塑性ポリウレタン になります。

硬めのゴムのような素材で 柔軟性・弾力・摩擦力 を有しています。

最近ではスマホケースによく使用されています。

対応している3Dプリンターの条件

TPUに対応する3Dプリンターの特徴をご説明します。
実際に3DプリンターがTPUに対応しているかは 各機種の仕様書を確認する必要があります。

エクストルーダーがダイレクト式

材料を送り出すエクストルーダーは大きく2種類あります。

  • ダイレクト式:ノズルの直上に材料送り出し機構が配置される
  • ボーデン式:ノズルから離れた位置に材料送り出し機構が配置される

以下はEnder-3 S1のエクストルーダー機構です。

CREALITY公式サイトより

ダイレクト式でノズルの直上に材料を送り出すギアがあることがわかります。
ダイレクト式は材料を溶かすノズルとエクストルーダーが近いため 柔らかい材料もヨレずに送り出すことができるのです。

ダイレクト式にもデメリットが ボーデン式にもメリットがあります。
しかし最近は ダイレクト式のデメリットを克服し 様々な材料を扱える機種が増えている印象です。

Ender-3 S1 / Ender-3 S1 Pro がおすすめの機種です。

ノズル温度が220℃に対応

フィラメントにもよりますが ノズル温度は210℃~230℃ 程度に設定可能な機種である必要があります。

ヒートベッドは25℃~60℃とPLA同様の範囲のため 最近の機種では問題ないはずです。

ツルツルのPEIシートがおすすめ

TPUは非常に定着が良いという特徴があります。
カプトンテープを貼る方法もありますが、個人的にはツルツルのPEIシートがおすすめです。

出力品を剥がしたときの様子です。定着がよい反面剥がしづらさがあります。

注意点はとにかく湿気対策

TPUはPLAにも増して湿気に弱い材料です。すぐに吸湿して印刷品質悪化につながるため、保管はもちろん 印刷中も防湿対策が必要です。

私も防湿フィラメントボックスを自作し 印刷中の湿気対策を行ったことで問題なく印刷ができました。

防湿フィラメントボックスが必要

PolyFlex TPU90は安心して使用できるフィラメント

今回提供していただいたPolymakerのPolyFlex TPU90は 非常に高品質であると感じられるフィラメントでした。初めて印刷する私でも 一発目から問題なく印刷できたほどです。

Polymakerの品質の秘密はパッケージングにもあります。
こちらが開封前の状態です。

湿度対策として以下がされていました。

  • アルミのチャック付き袋
  • 真空パック
  • 乾燥剤同梱

通常のPLAは良くてビニールバックに入っている程度のため、ここまでしっかりとした対策がなされているのは安心です。

実際にそのお陰もあり、開封直後印刷から問題なく成功しました。

Polymakerの公式サイトのほか、Amazonや楽天でも購入することができます。

ポリメーカーのTPUは高級品のため、もう少し低価格なものから始めるのもありです。

割高にはなりますが、500gでより低価格なものもあります。

TPUはキャップ類だったり、使用量は多くなかったりするので、500gは丁度いいかもしれません。

作品例

PolyFlex TPU90を使用した作例をご紹介します。

防湿フィラメントキャップ

まず最初に作ったのが防湿フィラメントボックスのキャップです。

材料を使用していないときに防湿フィラメントボックスの先端を塞ぐためのもので 湿気対策です。

使用しないときは外してもどこかにいかないような形状としました。

フィラメント使用後はこのように先端を塞ぎます。

湿度20%以下になり しっかりと防湿できることも確認しました。

材料とは直接関係ないですが チューブの誘い込み形状を付けたのがポイントです。

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キャップ側にも誘い込み形状を付けています

スタンプ

もう一つはアイキャッチ画像にも載せたスタンプです。

こちらはTPUとPLAを組み合わせた意欲作です。

しっかりと押すことができました。

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少し線同士の隙間ができていますが、これも味があって良い感じです。
ノズルとベッドの隙間や、スライサーソフトの設定見直しで改善できるかもしれません。
ここは研究が必要です。

設計のポイントはこちら。

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印刷はスタンプ面の平滑さ重視でTPUを底面にして行いました。

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スライサーソフトはPrusaSlicerを使っています。

本来は色替えの機能を材料変更に使用しました。設定を簡単にするため、以下の温度にしています。

  • ノズル:210℃
  • ヒートベッド:35℃

まとめ

TPUは扱っている人が少ないため日本ではあまり情報が出てきません。
しかし、使いこなすと作品の幅を一気に広げてくれる夢のある材料です。

他にも、摩擦力を生かして滑り止めに使う、シーリングのように密閉に使うなど、
アイデアは尽きません。

ぜひ皆様もTPUに挑戦してみてください。

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